「男子高校生、はじめての」ショートストーリー公開中!
「男子高校生、はじめての」はCD発売前に前日譚のショートストーリーを公開しています!
物語が始まる前、ふたりはどんな関係?発売までカップルの恋模様を想像しながらお待ちいただけたらと思います!
発売後にCDを買ったという方も、セリフにはない心情も綴られているので、ぜひお楽しみください♪
いくつかではありますが、各弾を超えてのオールキャラSSもあります。それぞれの意外なつながりなど新しい発見があるかも?
--------------------------------------------------------
<第1弾 幼なじみ独占欲>
片思い方程式
<第2弾 後輩が可愛すぎていじめたい>
こじらせ恋愛系
<第3弾 生徒会役員の密かな謀>
捕食者のスキーム
<第4弾 親友の交際を全力で阻止する方法>
セイシュンハッカ
<第5弾 兄弟だから、何もない>
さつきやみ
<第6弾 甘やかしてよセンセイ>
毒林檎
<Episode 0 理事長室で初恋は成就する>
忘れじの面影
<第7弾 同級生とやりたい100の願望>
初恋スプラウト
<第8弾 不釣り合いな恋の解釈>
ウーヴァテューレ
<第9弾 Kiss me plz, My IDOL>
不埒なプラトニック
<Episode10 星めぐる10年の恋>
恋のリミット
<第11弾 あまえたがりキングと世話焼きジャック>
before the GAME
<第12弾 BADBOYは諦めない>
First crush!
<第13弾 真夜中は落ちこぼれ>
ものを食うとか愛だとか
<第14弾 先輩を好きでいていいですか?>
始まりの季節
<第15弾 部活の後輩はガチ恋している>
なし崩しデッドライン
<第16弾 発展途上な恋を踊れ>
coming soon!
<オールキャラSS>
Get ready for festival.
After the festival.and now...
pre-development stage!
過ぎ去りし夏の
--------------------------------------------------------
ショートストーリーをもっと読みたい!という方には、SS集が好評発売中ですので、ぜひお手に取ってみてください!
■□■男子高校生、はじめての SS集〜First steady〜■□■

第1弾〜第3弾の店舗特典SSを収録したSS集。
一樹×裕太編「夢のつづき」
二見×志馬編「Never ending summer break」
参納×エイチ編「be brute in bed」
オールキャラSS「二見琉生のある平凡な一日」
第1弾〜第3弾の店舗特典SSを収録したSS集。
一樹×裕太編「夢のつづき」
二見×志馬編「Never ending summer break」
参納×エイチ編「be brute in bed」
オールキャラSS「二見琉生のある平凡な一日」
■□■男子高校生、はじめての SS集〜Second Secret〜■□■

第4弾〜第6弾の店舗特典 9編を収録したSS集。
椎堂×有編
「Devourer」「Chnak in! 」「201612241955」
慧斗×春惟編
「顔を背けて見つめあう」「Caramel Date Steamer」「くちなし」
六甲×央田編
「Rabies」「Crushing on you」「屍に咲く花」
第4弾〜第6弾の店舗特典 9編を収録したSS集。
椎堂×有編
「Devourer」「Chnak in! 」「201612241955」
慧斗×春惟編
「顔を背けて見つめあう」「Caramel Date Steamer」「くちなし」
六甲×央田編
「Rabies」「Crushing on you」「屍に咲く花」
■□■男子高校生、はじめての SS集〜All Lovers Anniversary〜■□■

全16作収録のボリュームたっぷり短編集!
コラボカフェ「クマローcafe」にて配布された
第1弾〜第6弾までのショートストーリー全6作
「ホットミルクティ」「You are the one」
「strawberry love portion」「チョコレートグレーズド」
「アンリーシュ」「Phantom pain」
Twitterフォロー感謝企画として公開された『ありがとう』を
テーマにした第1弾〜第7弾&理事長編のショートストーリー全8作
「夢のさきへ」「On your mark」「sweetness」
「Canopus」「突き放すレプリカ」「夏と残像」
「恋人と一緒にしたい1ダースのお願い」「おあずけは一年間?」
さらに第8弾&第9弾の書き下ろしも収録!!
全16作収録のボリュームたっぷり短編集!
コラボカフェ「クマローcafe」にて配布された
第1弾〜第6弾までのショートストーリー全6作
「ホットミルクティ」「You are the one」
「strawberry love portion」「チョコレートグレーズド」
「アンリーシュ」「Phantom pain」
Twitterフォロー感謝企画として公開された『ありがとう』を
テーマにした第1弾〜第7弾&理事長編のショートストーリー全8作
「夢のさきへ」「On your mark」「sweetness」
「Canopus」「突き放すレプリカ」「夏と残像」
「恋人と一緒にしたい1ダースのお願い」「おあずけは一年間?」
さらに第8弾&第9弾の書き下ろしも収録!!
■□■男子高校生、はじめての SS集 〜Third Stage〜■□■
第7弾〜第9弾の初SS集!
本編とafter Discの店舗特典SSを9編収録!
ナナオ×藍編
『Shall I compare thee to a summer's day?』『楽園のオオカミ』『good to be bad』
八雲×江純編
『アンプリファイア』『Perfect 8th』『光の化石』
久世×響己編
『Hold on!』『Love me more』『愛のすみか』
第7弾〜第9弾の初SS集!
本編とafter Discの店舗特典SSを9編収録!
ナナオ×藍編
『Shall I compare thee to a summer's day?』『楽園のオオカミ』『good to be bad』
八雲×江純編
『アンプリファイア』『Perfect 8th』『光の化石』
久世×響己編
『Hold on!』『Love me more』『愛のすみか』
■□■男子高校生、はじめての SS集 〜First blessing〜■□■
第1弾〜第3弾のSS集第2弾!
「soloeteボイスアクリルキーホルダー」店舗特典SSと
「after Disc 〜First blessing〜」店舗特典SSを収録。
さらに書き下ろしオールキャラSSも!
一樹×裕太編
『Let's go on a journey!』『Live,Love,Laugh!』
二見×志馬編
『死んでも言わない』『恋するミーティア』
参納×エイチ編
『ストップ バイブレーション』『engagement』
オールキャラ編
『It’s a perfect day for BEER!!』(書き下ろし)
「男子高校生、はじめての」シリーズ9周年記念
「男子高校生、はじめての」をいつも応援していただき、ありがとうございます!
シリーズ9周年を記念して、オールキャラSS企画【Summer Gift】を公開🎁
2024年の『いま』を過ごす彼らのワンシーンをショートストーリーでお届けしていきます
vol.1は高校教師をして学園に帰ってきた裕太視点のお話。
夏休み直前の放課後のとある一幕。
教師になって交流した生徒たちとのやり取りを振り返りながら、
自分が高校生だった頃の思い出もよみがえり……。
ショートストーリーは不定期更新予定です。
お楽しみに
今年の梅雨は土砂降りが続くなと思っていたら、夏休みに先駆けて数日前から猛烈な暑さがやってきた。
「裕太せんせー、さよーならー」
「はい、さようなら。ちゃんと水飲めよー」
終業式を終えた午後、うきうきと足を弾ませて下校していく生徒たちに声をかける。この暑さだと運動をしていなくても熱中症になりかねない。
「あつ…」
冷房が効いていない廊下は、歩くだけで汗が滲む。終業式を終えた午後、人影が少なくなった廊下の先は差し込む日差しで揺らめいて見えた。
「山吹先生!」
背後から声を掛けられ、振り返ると男子生徒がひとり駆け寄る姿があった。さっぱりと短くした黒髪が爽やかで、日に焼けた肌に真っ白な歯を見せた満面の笑みは、まさに夏の少年だ。
「金森。これから部活?」
3年の金森空良。水泳部の部長をしている。去年、副担任を受け持っていたクラスの生徒で、今でもちょくちょく話をする仲だ。
「はい! でもその前にちょっと映画研究部に届け物」
大きくてまん丸な瞳を伏せて手に持つ紙袋を見つめる。袋の中からカラフルな布地がのぞいている。
「なに? ユニフォーム?」
「チアリーダーの衣装です。体育祭の部活対抗リレーで使ったヤツ」
「ああ……」
毎年春に行われる体育祭の部活対抗リレーではトップバッターが女装をするという決まりがあった。
「もう来年は使わないって言ったら、映画研究部が寄付してくれって。演劇部との共有の衣装にするらしいです」
「なるほど」
オレが高校生のころからずっと続いていたその伝統は、時代的なものを考慮し、今年から女装でなくても仮装ならなんでもOKとなった。ただし顔全体を覆うもの、地面に引きずるものはNG。部内で代々受け継がれている衣装をそのまま使うのも、新しい仮装にするのも可。オレが副顧問をしているバスケ部は昔からシンプルなセーラー服だったから、せっかくならと流行りのキャラクターをイメージした衣装を新調した。
「水泳部の衣装は金森が着てお役御免ってわけか」
つい二か月ほど前の記憶を呼び戻し、金森がチアリーダーの恰好で走っていた光景を思い出す。衣装の身軽さもあって、上位に食い込んでいた。
「はい。本当は去年、俺が着て走るはずだったのに、四葉先輩に空良はそういうことはしなくていいって反対されたから、絶対今年は俺が最後に着るんだって決めてたんです」
去年の水泳部部長は、当時3年の四葉康弘だったか。逆三角形の細マッチョに少し長めの髪がサーファーっぽいイケメンだなというのが第一印象。陽キャの多い水泳部の中では落ち着きがあって周りから頼られる硬派な兄貴的な存在だった。そんな四葉がミニスカートのチアリーダー衣装を着てトラックに立ったときは、グランドがどよめいたのを覚えている。
「四葉先輩が残したものは全部俺が譲り受けたかったんです」
ビー玉のようなキラキラとした瞳で熱く語る金森に、チアリーダーの衣装にそこまで…と思わなくもないけれど、その責任感の強さと一生懸命さが金森の良さだろう。
「金森はよくやってるよ。最後の大会、無理しすぎないよう。頑張れ」
自分と同じくらいの背丈の金森の肩をポンと叩く。真っ白な開襟シャツの下、柔らかいけれどしっかりとした筋肉がついていた。
「はい!」
急ぎ足で去っていく金森の後ろ姿を見送りながら、自分の高校時代をつい思い出してしまう。高校1年の体育祭、部活対抗リレーでトップバッターに選ばれたこと。
オレも女装して走ったんだよな…。生徒たちには内緒にしてるけど。それはからかわれるのが嫌だというより、あれがきっかけで幼馴染の一樹と…っていう気恥ずかしい思い出と繋がっているからだ。
ただでさえ、校内はオレと一樹が過ごした青春が詰まりすぎていて、つい高校生の気持ちになりがちなんだ。学生気分は封印して、ちゃんと『先生』しないと。
この木乃実学園、通称コノ学を卒業し、大学で体育学科を学んだ。入学したときはプロスポーツ選手をサポートする職業を目指していたけれど、色々悩んだ結果、体育教師としてここに戻ってきて、今年で3年目になる。
1年目はまずは教師という仕事に慣れることが優先と、専門教科の体育の授業と、バスケ部の副顧問だけの予定だったが、2学期の終わり、産休を取ることになった先生の引継ぎで、2年D組の副担任を受け持つことになった。
『緒川』
引継ぎの先生から一番最初に名前が出た男子生徒が、緒川唯月だった。海外に短期留学していた経験もある有望なバレエダンサー。
『オレ、2Dの副担を引き継ぐことになったんだ。よろしくな』
怪我で辞退することになってしまったが、世界的に有名なコンクールに出る予定があったらしい。練習やコンクールで授業に参加できないこともあるから、事前にスケジュールを共有してサポートしてあげてほしいと頼まれた。
『こちらこそ、よろしくお願いします』
頭を下げる姿も優雅に見える。綺麗な顔してるなぁ。学生時代、現在俳優として活動中の杉本有や、一般人なのにオーラが溢れる二見先輩などに囲まれていたオレでも、ドキッとする美人さんだ。
『学校に来れない日も結構あるみたいだけど、何か困ったことない?』
『大丈夫です』
だが、大きな瞳で自信満々に頷く姿にしっかりしてるなと安心したのもつかぬ間で、実際の緒川は思ったよりもマイペースだった。彼の頭の中はバレエでいっぱいで、周りが見えなくなってしまうことも多かった。そんな時、頼りになるのが藤代だ。
藤代睦人。同じ2Dで、天文部に所属している生徒。勉強もスポーツもなんでも卒なくこなすタイプで、天文部の活動もガチというよりも趣味の範囲で参加している感じがスマートだ。女子にとてもモテるみたいで、女子バスケ部の1年生達が噂をしているのを聞いたことがある。
とても気がまわる彼のおかげで、どこか浮世離れしている緒川も上手くクラスに溶け込んでいた。緒川と藤代はタイプは違うけれど、馬があうのだろう。整い過ぎて人形みたいな印象すらある緒川だけど、藤代と一緒にいると年相応の笑顔を見せていた。
3学期に入って、その距離がより縮まったような気がしたが、副担任の任期は終えてからはあまり顔を合わせることなく、卒業していってしまった。どんな道を歩んでいるかオレは知らないけれど、きっといつか彼らの頑張りが耳に入ってくるだろう。オレの同級生や先輩後輩たちがそれぞれの分野で活躍しているように。
そして、翌年は2年生の副担任を、今年度は1年生の担任を初めて任されることになった。3年目といえど、まだまだ新人。日々奮闘中だ。
「鴻崎先生、お疲れ様です」
職員室に向かう途中、両手にビニール袋を提げた数学の鴻崎先生を見つけ、声をかける。両手がふさがった先生の代わりに扉を開けた。
「山吹先生、ありがとうございます」
鴻崎先生とは少し歳は離れているし、担当教科が違うから接点はあまりないけれど、同じコノ学出身ということで勝手に親近感を抱いている。
「いえ、オレも職員室に入るところだったので」
「助かりました」
鴻崎先生がビニール袋からペットボトルの飲み物を取り出し、職員室内の冷蔵庫に入れていく。
「天文部への差し入れですか?」
「はい。活動は夕方からなので、ここで一時保管しておこうと」
鴻崎先生は天文部の顧問と、特進科3年生のクラス担任を受け持っている。真面目すぎるくらい真面目な先生だけど、その丁寧な指導を受けた生徒たちからは厚い信頼を寄せられていた。
「失礼します」
柔らかく上品そうな声と共に入室してきたのは、緑のネクタイをした3年の男子生徒だった。鴻崎先生のデスクに向かってくる。
「ああ、高江。これ、この間話した参考書」
鴻崎先生が机の上に置いてあった新数学演習と表紙に大きく書かれた本を手に取り渡す。
思い出した。高江統吾。去年、生徒会役員だった生徒だ。当時3年の生徒会長だった海島漣を大好きだと公言しているのが印象に残っている。男同士だということに全くの照れも茶化しもなくて、時代は変わったんだなとしみじみ感心してしまった。
「赤チャートの次はこれをやるのがいいと思う」
「ありがとうございます」
いつでもキチンと整った印象と上品な仕草から「ロイヤル」とあだ名をつけられている高江だけど、今日はなんだかやつれてる? 顔の白さが普通じゃないし、目の下にも濃い隈が出来ていた。
「おい、ちゃんと寝てるか? 今にも倒れそうだぞ」
心配のあまり、つい声をかけると、高江はにこりと笑みを浮かべて振り返った。
「まさか。休息は十分取っていますから、大丈夫です」
そうは言うが、高江の顔は大丈夫そうには見えない。鴻崎先生も同じ意見のようで、心配そうに眉を顰めた。
「今からそんなに根を詰めていたら、受験まで持たないんじゃないか?」
「いえ、昨夜はちょっと遊んでいたら、朝になってしまっただけで」
「海島と?」
「……まあ」
「その”海島先輩”と同じ大学に行きたいから頑張ってるんだろう、君は。足を引っ張られてどうする」
やっぱり海島か。あれだけべったりだったから同じ大学に行きたいんだろう。でも、確か海島の進学先は最難関の国立大だったような……。コノ学が特進科のある進学校といえど、現役で合格する生徒はあまり多くない。オレが在学中で記憶に残っているのはエイチ先輩と参納先輩のふたりだけだ。
「先輩のせいじゃない、俺の自己管理の問題です。今後気をつけます。参考書、ありがとうございました」
軽く会釈して退出していく背中を、鴻崎先生と見送る。頑張るのはいいけど、無理をしないといいんだけど。
「海島の影響か、理系に進学を希望する生徒が増えたんですよ」
「目標となる先輩がいるって、良いことですね」
オレにとって生徒会長といえば二見先輩だけど、きっとそれと同じように、この年代の学園内で圧倒的に存在感を放っていたのは海島だろう。
「卒業式もすごかったですもんね」
海島が生徒会長をしていた一昨年の卒業式、生徒会が主導し自分たちでアレンジした校歌を歌った。体育館に暗幕を引き、ステージでは軽音部の生演奏、スクリーンには映画研究部が作ったMV、生徒たちが持参したペンライトの光で、まるでライブ会場のように盛り上がった。卒業生を受け持っていないオレでも、感動で涙をにじませてしまうくらい素晴らしいものだった。
昨年度、自分達の卒業式でも海島はロックな卒業生代表答辞をぶちかまし、拍手喝采を浴びていた。そして送り出される側なのに何故か盛り上げ役に回り、最後に緒川が演劇部とアイドル同好会をバックダンサーに従え華やかにアレンジされた校歌にあわせて見事な踊りを見せたところで、大盛況のうちに卒業式は幕を閉じた。
「はい。コノ学らしい卒業式でした」
にこっと微笑んだ鴻崎先生にも、コノ学で作った素敵な思い出がたくさんあるんだろう。
エモい気持ちに浸っていたところで、ポケットのスマホが震え、メッセージの着信を知らせる。
『今日の午後空いたから、これからそっち行く』
送信者は一樹。オレの幼馴染、兼、恋人のプロバスケ選手だ。
「そっち、って学校にくるってこと?」
メッセージを慌てて打ち返すと、スマホを持って待っていたのか即レスがつく。
『そう。顧問の先生に伝えといて』
今年度はこれが初めてだけど、何度か一樹はバスケ部の練習に顔を出したことがある。試合だけではなくテレビでも活躍しているOBの登場にもちろん毎回大盛り上がりだ。きっとインターハイを控えた部員達の士気がぶちあがること間違いなしだ。
『帰りはドライブデートだな』
続けて届く一樹のメッセージ。絵文字はないけど嬉しそうな一樹の顔が思い浮かぶ。都内のコノ学から、オレたちが住む神奈川のマンションまで首都高を使って一時間くらい。なんてことのないおしゃべりをしながら過ごすふたりだけの時間。オレにとっても思わぬご褒美だ。
「……あーもう、まだ勤務中なのに」
火照った顔を冷まそうと、パタパタと手で仰ぐ。クーラーが効いた職員室でこんな……。夏の暑さのせいにできないじゃないか。
平素より格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
「男子高校生、はじめての」SS集 〜4th Smash!〜に下記の通り誤植がございました。
-----------------------------------------
「男子高校生、はじめての」SS集 〜4th Smash!〜
・p171
【誤】パラクタシス・パラダイス
【正】薄闇に灯火
-----------------------------------------
訂正の上、読者の皆様及び関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申しあげます。
第1弾〜第3弾のSS集第2弾!
「soloeteボイスアクリルキーホルダー」店舗特典SSと
「after Disc 〜First blessing〜」店舗特典SSを収録。
さらに書き下ろしオールキャラSSも!
一樹×裕太編
『Let's go on a journey!』『Live,Love,Laugh!』
二見×志馬編
『死んでも言わない』『恋するミーティア』
参納×エイチ編
『ストップ バイブレーション』『engagement』
オールキャラ編
『It’s a perfect day for BEER!!』(書き下ろし)
■□■男子高校生、はじめての SS集 〜Second method〜■□■
第4弾〜第6弾のSS集第2弾!
「soloeteボイスアクリルキーホルダー」店舗特典SSを収録。
さらにセカンドシーズン3カップルそれぞれの書き下ろしSSも!
椎堂×有編
『rub sweet cream』
『Never Change』(書き下ろし)
慧斗×春惟編
『追懐のアイビー』
『2020』(書き下ろし)
六甲×央田編
『甘えてよセンセイ』
『Ya'aburnee』(書き下ろし)
第4弾〜第6弾のSS集第2弾!
「soloeteボイスアクリルキーホルダー」店舗特典SSを収録。
さらにセカンドシーズン3カップルそれぞれの書き下ろしSSも!
椎堂×有編
『rub sweet cream』
『Never Change』(書き下ろし)
慧斗×春惟編
『追懐のアイビー』
『2020』(書き下ろし)
六甲×央田編
『甘えてよセンセイ』
『Ya'aburnee』(書き下ろし)
■□■男子高校生、はじめての SS集 〜4th Smash!〜■□■
第11弾〜第13弾のSS集!
胸キュンなアオハルデートや初めてのバレンタインを描いた9編を収録!
壱哉×水都編
「青い春」「上映中はお静かに」「相関的グラデーション」
昂二×天弥編
「Bloom into...」「Sleeping sweetie」「Share with you」
什三×タマ編
「薄闇に灯火」「little outrageous love」「パラタクシス・パラダイス」
第11弾〜第13弾のSS集!
胸キュンなアオハルデートや初めてのバレンタインを描いた9編を収録!
壱哉×水都編
「青い春」「上映中はお静かに」「相関的グラデーション」
昂二×天弥編
「Bloom into...」「Sleeping sweetie」「Share with you」
什三×タマ編
「薄闇に灯火」「little outrageous love」「パラタクシス・パラダイス」
■□■男子高校生、はじめての SS集〜All Lovers Holiday〜■□■
コラボカフェ「クマローcafe2021」にて配布された
第1弾〜第13弾までのショートストーリー12作を収録
一樹×裕太:suits me fine 二見×志馬:しあわせみたいな味がする
参納×エイチ:オトナの特権 椎堂×有:Morning sugar cube
慧斗×春惟:トゥルーエンドの習作 六甲×央田:恋をするのは上手じゃない
ナナオ×藍:設定温度は二十五度 八雲×江純:野生のロマンチスト
久世×響己:dyed into my color 壱哉×水都:Special Hot Day
昂二×天弥:好きなもの集めて全部 什三×タマ:境界線上の夏やすみ
コラボカフェ「クマローcafe2021」にて配布された
第1弾〜第13弾までのショートストーリー12作を収録
一樹×裕太:suits me fine 二見×志馬:しあわせみたいな味がする
参納×エイチ:オトナの特権 椎堂×有:Morning sugar cube
慧斗×春惟:トゥルーエンドの習作 六甲×央田:恋をするのは上手じゃない
ナナオ×藍:設定温度は二十五度 八雲×江純:野生のロマンチスト
久世×響己:dyed into my color 壱哉×水都:Special Hot Day
昂二×天弥:好きなもの集めて全部 什三×タマ:境界線上の夏やすみ
posted by GINGER BERRY at 23:59| 男子高校生、はじめての
2024年07月27日
「男子高校生、はじめての」オールキャラSS掲載vol.1
「男子高校生、はじめての」をいつも応援していただき、ありがとうございます!
シリーズ9周年を記念して、オールキャラSS企画【Summer Gift】を公開🎁
2024年の『いま』を過ごす彼らのワンシーンをショートストーリーでお届けしていきます
vol.1は高校教師をして学園に帰ってきた裕太視点のお話。
夏休み直前の放課後のとある一幕。
教師になって交流した生徒たちとのやり取りを振り返りながら、
自分が高校生だった頃の思い出もよみがえり……。
ショートストーリーは不定期更新予定です。
お楽しみに
(文:GINGER BERRY)
今年の梅雨は土砂降りが続くなと思っていたら、夏休みに先駆けて数日前から猛烈な暑さがやってきた。
「裕太せんせー、さよーならー」
「はい、さようなら。ちゃんと水飲めよー」
終業式を終えた午後、うきうきと足を弾ませて下校していく生徒たちに声をかける。この暑さだと運動をしていなくても熱中症になりかねない。
「あつ…」
冷房が効いていない廊下は、歩くだけで汗が滲む。終業式を終えた午後、人影が少なくなった廊下の先は差し込む日差しで揺らめいて見えた。
「山吹先生!」
背後から声を掛けられ、振り返ると男子生徒がひとり駆け寄る姿があった。さっぱりと短くした黒髪が爽やかで、日に焼けた肌に真っ白な歯を見せた満面の笑みは、まさに夏の少年だ。
「金森。これから部活?」
3年の金森空良。水泳部の部長をしている。去年、副担任を受け持っていたクラスの生徒で、今でもちょくちょく話をする仲だ。
「はい! でもその前にちょっと映画研究部に届け物」
大きくてまん丸な瞳を伏せて手に持つ紙袋を見つめる。袋の中からカラフルな布地がのぞいている。
「なに? ユニフォーム?」
「チアリーダーの衣装です。体育祭の部活対抗リレーで使ったヤツ」
「ああ……」
毎年春に行われる体育祭の部活対抗リレーではトップバッターが女装をするという決まりがあった。
「もう来年は使わないって言ったら、映画研究部が寄付してくれって。演劇部との共有の衣装にするらしいです」
「なるほど」
オレが高校生のころからずっと続いていたその伝統は、時代的なものを考慮し、今年から女装でなくても仮装ならなんでもOKとなった。ただし顔全体を覆うもの、地面に引きずるものはNG。部内で代々受け継がれている衣装をそのまま使うのも、新しい仮装にするのも可。オレが副顧問をしているバスケ部は昔からシンプルなセーラー服だったから、せっかくならと流行りのキャラクターをイメージした衣装を新調した。
「水泳部の衣装は金森が着てお役御免ってわけか」
つい二か月ほど前の記憶を呼び戻し、金森がチアリーダーの恰好で走っていた光景を思い出す。衣装の身軽さもあって、上位に食い込んでいた。
「はい。本当は去年、俺が着て走るはずだったのに、四葉先輩に空良はそういうことはしなくていいって反対されたから、絶対今年は俺が最後に着るんだって決めてたんです」
去年の水泳部部長は、当時3年の四葉康弘だったか。逆三角形の細マッチョに少し長めの髪がサーファーっぽいイケメンだなというのが第一印象。陽キャの多い水泳部の中では落ち着きがあって周りから頼られる硬派な兄貴的な存在だった。そんな四葉がミニスカートのチアリーダー衣装を着てトラックに立ったときは、グランドがどよめいたのを覚えている。
「四葉先輩が残したものは全部俺が譲り受けたかったんです」
ビー玉のようなキラキラとした瞳で熱く語る金森に、チアリーダーの衣装にそこまで…と思わなくもないけれど、その責任感の強さと一生懸命さが金森の良さだろう。
「金森はよくやってるよ。最後の大会、無理しすぎないよう。頑張れ」
自分と同じくらいの背丈の金森の肩をポンと叩く。真っ白な開襟シャツの下、柔らかいけれどしっかりとした筋肉がついていた。
「はい!」
急ぎ足で去っていく金森の後ろ姿を見送りながら、自分の高校時代をつい思い出してしまう。高校1年の体育祭、部活対抗リレーでトップバッターに選ばれたこと。
オレも女装して走ったんだよな…。生徒たちには内緒にしてるけど。それはからかわれるのが嫌だというより、あれがきっかけで幼馴染の一樹と…っていう気恥ずかしい思い出と繋がっているからだ。
ただでさえ、校内はオレと一樹が過ごした青春が詰まりすぎていて、つい高校生の気持ちになりがちなんだ。学生気分は封印して、ちゃんと『先生』しないと。
この木乃実学園、通称コノ学を卒業し、大学で体育学科を学んだ。入学したときはプロスポーツ選手をサポートする職業を目指していたけれど、色々悩んだ結果、体育教師としてここに戻ってきて、今年で3年目になる。
1年目はまずは教師という仕事に慣れることが優先と、専門教科の体育の授業と、バスケ部の副顧問だけの予定だったが、2学期の終わり、産休を取ることになった先生の引継ぎで、2年D組の副担任を受け持つことになった。
『緒川』
引継ぎの先生から一番最初に名前が出た男子生徒が、緒川唯月だった。海外に短期留学していた経験もある有望なバレエダンサー。
『オレ、2Dの副担を引き継ぐことになったんだ。よろしくな』
怪我で辞退することになってしまったが、世界的に有名なコンクールに出る予定があったらしい。練習やコンクールで授業に参加できないこともあるから、事前にスケジュールを共有してサポートしてあげてほしいと頼まれた。
『こちらこそ、よろしくお願いします』
頭を下げる姿も優雅に見える。綺麗な顔してるなぁ。学生時代、現在俳優として活動中の杉本有や、一般人なのにオーラが溢れる二見先輩などに囲まれていたオレでも、ドキッとする美人さんだ。
『学校に来れない日も結構あるみたいだけど、何か困ったことない?』
『大丈夫です』
だが、大きな瞳で自信満々に頷く姿にしっかりしてるなと安心したのもつかぬ間で、実際の緒川は思ったよりもマイペースだった。彼の頭の中はバレエでいっぱいで、周りが見えなくなってしまうことも多かった。そんな時、頼りになるのが藤代だ。
藤代睦人。同じ2Dで、天文部に所属している生徒。勉強もスポーツもなんでも卒なくこなすタイプで、天文部の活動もガチというよりも趣味の範囲で参加している感じがスマートだ。女子にとてもモテるみたいで、女子バスケ部の1年生達が噂をしているのを聞いたことがある。
とても気がまわる彼のおかげで、どこか浮世離れしている緒川も上手くクラスに溶け込んでいた。緒川と藤代はタイプは違うけれど、馬があうのだろう。整い過ぎて人形みたいな印象すらある緒川だけど、藤代と一緒にいると年相応の笑顔を見せていた。
3学期に入って、その距離がより縮まったような気がしたが、副担任の任期は終えてからはあまり顔を合わせることなく、卒業していってしまった。どんな道を歩んでいるかオレは知らないけれど、きっといつか彼らの頑張りが耳に入ってくるだろう。オレの同級生や先輩後輩たちがそれぞれの分野で活躍しているように。
そして、翌年は2年生の副担任を、今年度は1年生の担任を初めて任されることになった。3年目といえど、まだまだ新人。日々奮闘中だ。
「鴻崎先生、お疲れ様です」
職員室に向かう途中、両手にビニール袋を提げた数学の鴻崎先生を見つけ、声をかける。両手がふさがった先生の代わりに扉を開けた。
「山吹先生、ありがとうございます」
鴻崎先生とは少し歳は離れているし、担当教科が違うから接点はあまりないけれど、同じコノ学出身ということで勝手に親近感を抱いている。
「いえ、オレも職員室に入るところだったので」
「助かりました」
鴻崎先生がビニール袋からペットボトルの飲み物を取り出し、職員室内の冷蔵庫に入れていく。
「天文部への差し入れですか?」
「はい。活動は夕方からなので、ここで一時保管しておこうと」
鴻崎先生は天文部の顧問と、特進科3年生のクラス担任を受け持っている。真面目すぎるくらい真面目な先生だけど、その丁寧な指導を受けた生徒たちからは厚い信頼を寄せられていた。
「失礼します」
柔らかく上品そうな声と共に入室してきたのは、緑のネクタイをした3年の男子生徒だった。鴻崎先生のデスクに向かってくる。
「ああ、高江。これ、この間話した参考書」
鴻崎先生が机の上に置いてあった新数学演習と表紙に大きく書かれた本を手に取り渡す。
思い出した。高江統吾。去年、生徒会役員だった生徒だ。当時3年の生徒会長だった海島漣を大好きだと公言しているのが印象に残っている。男同士だということに全くの照れも茶化しもなくて、時代は変わったんだなとしみじみ感心してしまった。
「赤チャートの次はこれをやるのがいいと思う」
「ありがとうございます」
いつでもキチンと整った印象と上品な仕草から「ロイヤル」とあだ名をつけられている高江だけど、今日はなんだかやつれてる? 顔の白さが普通じゃないし、目の下にも濃い隈が出来ていた。
「おい、ちゃんと寝てるか? 今にも倒れそうだぞ」
心配のあまり、つい声をかけると、高江はにこりと笑みを浮かべて振り返った。
「まさか。休息は十分取っていますから、大丈夫です」
そうは言うが、高江の顔は大丈夫そうには見えない。鴻崎先生も同じ意見のようで、心配そうに眉を顰めた。
「今からそんなに根を詰めていたら、受験まで持たないんじゃないか?」
「いえ、昨夜はちょっと遊んでいたら、朝になってしまっただけで」
「海島と?」
「……まあ」
「その”海島先輩”と同じ大学に行きたいから頑張ってるんだろう、君は。足を引っ張られてどうする」
やっぱり海島か。あれだけべったりだったから同じ大学に行きたいんだろう。でも、確か海島の進学先は最難関の国立大だったような……。コノ学が特進科のある進学校といえど、現役で合格する生徒はあまり多くない。オレが在学中で記憶に残っているのはエイチ先輩と参納先輩のふたりだけだ。
「先輩のせいじゃない、俺の自己管理の問題です。今後気をつけます。参考書、ありがとうございました」
軽く会釈して退出していく背中を、鴻崎先生と見送る。頑張るのはいいけど、無理をしないといいんだけど。
「海島の影響か、理系に進学を希望する生徒が増えたんですよ」
「目標となる先輩がいるって、良いことですね」
オレにとって生徒会長といえば二見先輩だけど、きっとそれと同じように、この年代の学園内で圧倒的に存在感を放っていたのは海島だろう。
「卒業式もすごかったですもんね」
海島が生徒会長をしていた一昨年の卒業式、生徒会が主導し自分たちでアレンジした校歌を歌った。体育館に暗幕を引き、ステージでは軽音部の生演奏、スクリーンには映画研究部が作ったMV、生徒たちが持参したペンライトの光で、まるでライブ会場のように盛り上がった。卒業生を受け持っていないオレでも、感動で涙をにじませてしまうくらい素晴らしいものだった。
昨年度、自分達の卒業式でも海島はロックな卒業生代表答辞をぶちかまし、拍手喝采を浴びていた。そして送り出される側なのに何故か盛り上げ役に回り、最後に緒川が演劇部とアイドル同好会をバックダンサーに従え華やかにアレンジされた校歌にあわせて見事な踊りを見せたところで、大盛況のうちに卒業式は幕を閉じた。
「はい。コノ学らしい卒業式でした」
にこっと微笑んだ鴻崎先生にも、コノ学で作った素敵な思い出がたくさんあるんだろう。
エモい気持ちに浸っていたところで、ポケットのスマホが震え、メッセージの着信を知らせる。
『今日の午後空いたから、これからそっち行く』
送信者は一樹。オレの幼馴染、兼、恋人のプロバスケ選手だ。
「そっち、って学校にくるってこと?」
メッセージを慌てて打ち返すと、スマホを持って待っていたのか即レスがつく。
『そう。顧問の先生に伝えといて』
今年度はこれが初めてだけど、何度か一樹はバスケ部の練習に顔を出したことがある。試合だけではなくテレビでも活躍しているOBの登場にもちろん毎回大盛り上がりだ。きっとインターハイを控えた部員達の士気がぶちあがること間違いなしだ。
『帰りはドライブデートだな』
続けて届く一樹のメッセージ。絵文字はないけど嬉しそうな一樹の顔が思い浮かぶ。都内のコノ学から、オレたちが住む神奈川のマンションまで首都高を使って一時間くらい。なんてことのないおしゃべりをしながら過ごすふたりだけの時間。オレにとっても思わぬご褒美だ。
「……あーもう、まだ勤務中なのに」
火照った顔を冷まそうと、パタパタと手で仰ぐ。クーラーが効いた職員室でこんな……。夏の暑さのせいにできないじゃないか。
posted by GINGER BERRY at 19:44| 男子高校生、はじめての
2023年04月06日
誤植のお詫び・訂正のお知らせ
「男子高校生、はじめての」SS集 〜4th Smash!〜
誤植のお詫び・訂正のお知らせ
誤植のお詫び・訂正のお知らせ
平素より格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
「男子高校生、はじめての」SS集 〜4th Smash!〜に下記の通り誤植がございました。
-----------------------------------------
「男子高校生、はじめての」SS集 〜4th Smash!〜
・p171
【誤】パラクタシス・パラダイス
【正】薄闇に灯火
-----------------------------------------
訂正の上、読者の皆様及び関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申しあげます。
posted by GINGER BERRY at 17:26| 男子高校生、はじめての

